住宅ローン控除について、いろいろ質問された事が溜まっていたので、過去記事をリライトしつつ、まとめて見ようかという記事でごわす。
過去記事は相談してきた友人に答えるという目的から1記事に結構詰め込みましたんで。
今回は内容ごとに分割掲載っス。
記事がまとまり次第整理しますが。次の5記事に分ける予定です。
記事1 概要と控除額について
記事2 控除NG?陥りやすいミスポイントと集める書類について
記事3 住民税での取扱い&不動産投資所得申告がある場合の注意点
記事4 ペアローンの方が有利な場合
記事5 国内・海外の単身赴任時の対応関係
1.住宅ローン控除とは何か?
個人がローンで自宅を買った場合にいくつかの条件を満たすと税金が安くなる制度です。
趣旨ベースで行くと、ローンに係る金利を節税という形で補助するから皆、家買ってよ!という。。。身も蓋もないけど。
(1)今北産業で説明して。
( ・∀・)つ旦
① ローンで住宅を購入したり、建てたりする。
② 買った住宅に住む
③ 確定申告をして、税金を取り返す。
(2)どのくらい控除が受けられるの?
住宅ローンの残債(上限アリ)×1% を 10年間
① 現行の上限は、組み合わせがありますがこんな感じ。
② 35年ローンが多いでしょうから、11年目から踏ん張らないとダメやで!
(3)手続きに注意はありますかい?
① 最初の年
控除を受けるためには必ず確定申告が必要です。
確定申告のために集める書類が結構多いので、その点ご注意ください。
② 2年目以降
最初の年に確定申告をしていれば、年末調整で済ませることもできます。
年末調整の場合には、次の2つの書類を会社に提出します。
イ 給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書
(確定申告をしてあると税務署から向こう9年分届く)
ロ 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書
(10月頃に金融機関から毎年届く)
2.控除額についてのキチンとした解説
(1)所得税での控除額の算式
次の3つの計算結果の中で一番少ない金額が控除額になります。
① 物件基準
② 借入基準
その年の年末ローン残高×1.0%
③ 所得税額基準
住宅ローン控除前の所得税額
(2)住宅ローン控除前の所得税額の掲載場所について
① 確定申告をしていない場合(=源泉徴収票から確認する場合)
赤字の金額:住宅ローン控除後の所得税額赤字の金額
青字の金額:所得税における住宅ローンの控除額
赤字+青字:住宅ローン控除前の所得税額
② 確定申告書Aを作成している場合
③ 確定申告書Bを作成している場合
(3)所得税から控除しきれない金額(控除不足額)がある場合どうなるか
控除不足額は所得税の代わりに住民税から控除することができます。
ただ、住民税では別ルールで上限設定があり、満額控除できない場合も結構あります。
所得税の大小は年収で決まるので、年収がそこまでない人は満額控除にならない事も…
というイメージでお願いします(具体例は別記事にて)
【住民税での控除額の算式】
特定取得と特定取得以外で計算方法が異なるので、分けて記載します。
① 特定取得の場合
次の3つの計算結果の中で一番少ない金額が控除額になります。
イ 所得税で控除仕切れなかった住宅ローン控除額
物件基準又は借入基準での控除額 - 住宅ローン控除前の所得税額
ロ 所得税の課税総所得金額等×7%
ハ 136,500円
② 特定取得以外の場合
次の3つの計算結果の中で一番少ない金額が控除額になります。
イ 所得税で仕切れなかった住宅ローン控除額
物件基準又は借入基準での控除額 - 住宅ローン控除前の所得税額
ロ 所得税の課税総所得金額等×5%
ハ 97,500円
(4)課税総所得金額等ってどこ見ればいいのさ?
① 確定申告をしていない場合(=源泉徴収票から確認する場合)
直接は載っていないので計算します。
給与所得控除後の金額(①)- 所得控除の額の合計額(②)=課税総所得金額等
② 確定申告書Aを作成している場合
課税される所得金額(㉑)がそのままとなります。
③ 確定申告書Bを作成している場合
課税される所得金額(㉖)がそのままとなります。
(5)・・・で特定取得ってそもそも何なの?
ですよね~。特定取得とは購入の際に消費税を8%以上払っているケースを言います。
実は個人間売買の場合には、物件価額に消費税がかからないのが通例なんです。
図解にするとこういうことですね。
シンプルに行くのであれば、中古物件を仲介で購入した場合は【特定取得以外】になるかもしれない。とでも思っておいてください。
第一弾はこんなところで。ではではー。