最近仕事で不動産の税務収支を叩くときに、エクセルの基本シートのこの子(ローン計画書)を使っているのですが・・・。
トーナメント表とか入ってやがるー。抜け目ないなマイクロソフト・・・。
と、脱線しました。
不動産投資の用語でフルローンとかオーバーローンって言葉があるんです。
あと、出口戦略という名の売却についてのお話とか・。
この手の話では、購入を検討している物件が10年後にいくらになるかでヤンヤヤンヤするんですが、逆の考え方もできるのではと思いまとめてみました。
1.ローンの種類について
金融機関でローンを組んで不動産投資を行う場合、自己資金をどれだけ用意しなければいけないか、3択くらいになるんです。
(1)普通のローン
区分マンションか1棟アパートかで変わってきますが、物件価格の1割~2割くらいは
自己資金を入れましょうという内容です。
一番正攻法というか、他はあんまり良くない。
(2)フルローン
物件価格と同額のローンを出しますよー。諸費用だけよろしくね。というタイプ
(3)オーバーローン
物件価格以上にローン組めますよ。というタイプ。
結果として諸費用もローンで賄うことができる。
フリーローンという形で諸費用も別でローンを組むケースもある
(金利とか抵当権の兼ね合いを考えると同じではないけれど・・・。)
2.負のオーバーローン、いや、闇のオーバーローンや!
負とか闇とか言い出すと中二病っぽいね。
ローン組む時は、自己資金の負担が無くていいオーバーローンやフルローンですが、出口戦略(売却のこと)を考えると、貯蓄が全くない人って、
物件の売却価格<ローン残債になると詰む(ローン返済し切れないから売るに売れない)訳です。これも物件価格以上のローンがあるという意味ではオーバーローンと言えますね。
心底嫌なオーバーローンだけど。
実際には売却の際、仲介手数料(売価の3%)や繰上返済手数料(残債の1~2%)があるから、売却価格=ローン残債でも詰むんですけど。
3.物件価額の下落率を計算してみた。
きちんと読める文章になってますかね?コレ?
オーバーローンにならないようにするためには、物件価額の下落率より残債の減るスピードが速くないといけない。
残債の減るスピードは【自己資金×返済期間×金利】がわかればエクセルでもシュミレーションすることはできる。
これらから許容できる物件価額の下落率を求めることができるのでは(最悪の出口戦略とでも呼びましょうか)
【前提条件の確認】
・ 期間35年のフルローンとする
・ 物件は3,000万円の新築物件
・ 売却時の仲介手数料3%も売却価格でカバーする
(=売却価格下限は残債×103%)
・・・こんな感じになりました。
これ、物件価格そのものは大事じゃないからね。下落率よ!
なお、元利均等返済なので、残債の減るスピードは後半の方が早いです。
仲介手数料の関係で0年地点は許容物件下落率は103%となるので、ある程度経ってからを見てみましょう。
5年時点・・・金利1.5%だと年1.7%位の下落まで許容
金利3.5%だと年1.0%位の下落まで許容
10年時点・・・金利1.5%だと年2.1%位の下落まで許容
金利3.5%だと年1.5%位の下落まで許容
15年時点・・・金利1.5%だと年2.3%位の下落まで許容
金利3.5%だと年1.7%位の下落まで許容
4.まとめ
レバレッジが効く他の投資には、証拠金以上の赤字が出たらロスカットする制度があるので、不動産投資にもこの考え方があってもいいんじゃないかと思うわけですよ。
同じエリアの築〇年の物件が今、いくら位で売られているかと比較するのもありですし。
ではではー。