1.インハウスって何?
① インハウスとアウトソース
税理士や弁護士といった士業は、一般的な働き方として、企業や個人から依頼を受けて独立した立場で仕事をすることが一般的です。
英語ではアウトソース(アウトソーシング)、日本語訳はいろいろありそうですが、直訳なら外注でしょうかね。
対してインハウスは、特定の企業に属し(雇用され)、その企業専門の仕事をする働き方になります。
② この話を書くきっかけ。インハウスで働いてみたかった
税理士事務所や税理士法人に勤務して・・・でも、外部のお客様の仕事を受けるという意味ではお客様の目線ではアウトソースと言えるわけで、士業の働き方としてはこちらがメジャーでした。
遡ること前々職。資産税系の税理士事務所にて仕事をしていた際に、大手の不動産会社から営業補助として資料作成や商談同行を依頼されることがありました。
基本的な依頼の流れとしては、相続対策として不動産の購入や建築を検討しているお客様から税務について第三者目線で話を聞きたいという事からです。
税理士事務所としては、日当の形で不動産会社から報酬をもらったり、その後の相続税申告のとっかかりという狙いがありました。
税理士の職場としては、最初の場所だったのですが、税務の知識というのは確定申告の場だけでしか活かせないものだと思っていたこともあり、自分の中では結構、衝撃的だったんですね。
③ 最近インハウス求人を見かけることが増えたかな???
その不動産会社は規模が大きいこともあり、一応社内メンバーで資産コンサルティング事業部といった部署を作っており、もともと営業職だった方々が中心となって、社内である程度の提案や説明はできるようにしていました。
正直、下手な税理士より、その会社が関係する範囲では知識の造詣は深かった印象があります。
いろいろと仲良くして頂いていて、いつかの食事会の時に税理士を雇ったりするなんて聞いた記憶もあるのですが、そういう話はないかなと聞いて結構残念に感じた記憶があります。
で、紆余曲折の独立か転職か迷ったある日のこと、たまたまインハウス税理士を募集する求人があり、現在の職場にたどり着いたわけです。
メガネロボット税理士さんもいつかの記事で書いていた記憶がありますが、今でも自分の市場価値を知るために求人サイトは登録したままにしているのですが、ふと最近インハウスの求人が増えたなぁ・・・と。
2.実際のところどんな感じでやってるの?
① 企業にとっての狙い
すっごく乱暴にまとめますけど、今のところ聞き感じる範囲ではこんなところかと。
⒜ 集客・広報への活用。商品差別化の狙い
⒝ アフターサービスの充実化
⒞ コンサルタント事業の強化
⒜は簡単に言えば営業ツールという攻撃の補助、⒝はブランディングやクレームを減らすためといった守備の補助、⒞は単体の収益源を狙っているので攻撃手段を増やすような感じ。
今の会社は⒜がメインで⒝がサブって感じかな。
② 主な業務
正直、業務そのものは税理士事務所で働くことと大きくは変わらないですよ。
特定の企業の案件だけをやるようになっただけで。
⒜ 確定申告セミナーといったセミナー活動
⒝ 不動産投資を始めた方やマイホームを購入された方の確定申告代行
⒞ 物件提案時のシュミレーション資料の作成
あえて言えば、税理士事務所の業務は確定申告の代行がメインでしたけど、今はそっちがサブという感じかな。法人決算がない分、季節イベント感が強くなりました。
できる人が自分しかいないので、案件数はめちゃくちゃありましたけど。。。
あ、OUTSIDE編でキチンと話しますけど、税理士法のルールはきちんと守れるようなルール作りはしていますからね。
3.発信したいこと
① プロジェクトメンバーとして働けるって意外に悪くない
税理士の特に法人顧問の仕事って、担当制みたいになっているところが強くって、事務所のメンバーで一緒に働いている感は、あんまりないんですよね。
敢えて言えば、大きい案件やアクションを起こす際(決算の報告とか)は署長やチームリーダーと一緒に動きますけど、それは、とい違いますよね。
それと比べると営業マンと一緒になってお客様への提案をするのって、一緒に働いている感があるなぁ。と。
今も新しいセミナーを考えて集客に繋げられないかとか色々と試行錯誤してますし。
② 税金の手前の知識を得るには良い環境
税理士は税金に関してはもちろん詳しいんですよ。相続専門とか医療専門みたいな得意分野の多少はあれ。
ただ、例えば不動産投資を始める際の不動産そのものに詳しいかといえばそんなことはなくて。なぜって、税理士が見るのは確定申告に必要な収入や経費の資料だけだからです。
あくまで税金の専門家たれという意味で、それが間違いとは決して思いませんが、営業マンから税金の質問をされるように、不動産の質問をラフに営業マンにできる今の環境は中々事務所勤務では得難いものなんじゃないかなーと。
③ 単純に長く働ける場所という意味もあるけれど。
自分自身はそこまで、これにウェイトを置いている訳ではないですけど、税理士事務所って正直、小規模な職場がほとんどなんですね。
超大手といわれる税理士法人だって数百人規模ですから。
もちろん色々福利厚生や労働環境を考えるように努力しているところもありますけど、それでも事業会社(税理士界隈だと一般企業のことをこういう事が多い)は既にルール作りができている分、長い関係性で働くこともできるのかなと。
まぁ、今回は触れない税理士法との兼ね合いや、インハウスという働き方がまだまだ目新しいこと、昨今は大企業だって雇用は安定していないよ、っていうのは重々承知していますよ。
それでも新しい働き方が増えるというのは、これから税理士を目指す人にとって1つの動機付けにはなるので、ぜひ、こういった働き方が増えてほしいなと思うわけです。
本来は近いはずの公認会計士とかそういう話をよく聞くんですよね。
税理士界隈では働き方の変え方として、経理・財務に転職するくらいしかなく、それは税理士試験を受けなくても一応できるという意味で、税理士業務・税理士としての知識を生かすとはちょっと違うかなと思っているわけえです。
4.なんかキレイにまとめすぎて気に入らないので。。。
文面にもふざけを入れられませんでした。まぁ、今はそういうメンタルなんでしょうね。
実は昨日、人生で初めて占いを受けてきました。
逆コールドリーディングした節もあるので、まぁ、あれですけど。
「池崎さんは自分ひとりで完結したい肌ですから、独立が向いてますよ♪」
言い切られたわ。
あれ??インハウスの話、結構丁寧に伝えたよな!?
と、そんなところでリハビリ記事にしたいとおもいますーー、ではではー。