不動産投資の雑費ってなんやねん(確定申告の準備を始めよう④)

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前回は、不動産投資にまつわる基本的な経費について確認しました。

青色申告決算書や収支内訳書の経費欄には【雑費】【その他の経費】という扱いに困る奴がおるんです。

奴が何者かを解き明かしていこうという記事。

いわゆる雑費・その他の経費。そう、プロテインだね。

1.まずはおさらい!書くところがハッキリしている経費ども!

はい。内容の細かいところは前回の確定申告の記事を見てください。

http://tax-tt.com/2018/01/02/post-487/

2.今度こそ、、、雑費ってなんやねん

とりあえず、前回の記事で経費として書くところが見つからなかったものが雑費なんだという前提でおくんなまし。

考えられそうなものまとめてみました。

3.購入時の諸経費。。。いきなり色々混ざってやがる。

1発目からめんどくさい奴だなー。購入時の諸経費に入っていそうなのは。

① 登記費用
② 登録免許税
③ 司法書士報酬
④ ローン手続代行費用
⑤ 修繕積立基金
⑥ 管理基金
⑦ 固定資産税清算金
⑧ 契約書印紙代
⑨ 火災保険料
当たりですかね。

めんどくさいので全部経費といいたいところだけど、勘定科目を細かくこだわるなら
・ ②登録免許税と⑧契約書印紙代は【租税公課】
・ ⑤修繕積立基金と⑥管理基金は【修繕費】
・ ⑨火災保険料は【損害保険料】
かな。ただ、経費に落ちるという意味では、あんまり気にしなくても良いです。
自分は空欄科目に【購入時諸経費】って作ってまとめちゃう派。

ただ、経費に上げるタイミングに注意がいるものが2つあるので、これだけは気を付けて

⑦ 固定資産税清算金

これ、あくまで物件の購入代金として扱うものなので、土地・建物の購入代金と含めて【減価償却費】としてやるのが正解。まぁ、金額は微々たるものなんだけど、税務署に相談に行くと必ず突っ込まれるものなので。

⑧ 火災保険料

前回の記事でも書いたけど、あくまで月割り計上が基本です。1年分までの支払いだったら支払時経費でもいいんだけど。5年分とか10年分をまとめて払うことが多いので。
例1)4月に購入して1年分5,400円を支払い
⇒ 短期前払費用として1年分の5,400円を損害保険料に計上
例2)4月に購入して5年分27,000円を支払い
⇒ 1年目は9ヶ月分の4,050円を、2年目以降は12ヶ月分の5,400円を損害保険料に計上する。という感じ。

4.その他の経費ズラズラ行くよー

⒝ 管理費

修繕積立とは別に集計するなら【雑費】かな。
前回も書いたけど、ワンルームマンション投資だと、修繕積立とまとめて引き落としだから、修繕費でまとめて載せちゃう方が楽だと思うけど。

1棟持ちだと、完全に別請求(家賃の振込から天引きが多いかな?)なので、単独の科目を作っても良いかもね。

ちなみにどうでも良いんだけど、不動産投資の世界では管理費って1種類じゃないんだよという豆知識のコーナー。

◆ PM(プロパティマネジメント)
主に入居者(ヒト)に関する管理業務
物件を販売する不動産会社が代行しているものは概ねこっち

テナントのリーシング(入居者付け)
賃貸借や更新といった契約業務
クレーム対応
賃料の回収(滞納者への連絡)
賃貸状況のオーナーへの報告

といった感じで、賃貸経営を管理する業務です。
地主など大家業を本業にしている人は自分でやっている場合も。

◆ BM(ビルマネジメント) 「ビル管理運営」
主に物件(モノ)に関する管理業務
建設会社とか作る系の会社が担当している事が多いかな。

設備管理(たとえばエレベータ-の点検とか)
工事管理(大規模修繕のときなどの業者手配とか)
保守清掃(シルバー人材センターとかに投げるけどね)
警備業務(セコムとかとのやりとりとか)

といった感じで、物件単位で管理する会社を決めているので、ワンルームマンション投資だと予め決まっていることが多いかな。
1棟持ちの地主さんだと、保守清掃くらいは自分でできるし、業者も個別に手配する場合もあったりする。

おお!サクサク行くつもりが、無駄話が過ぎたわ。
次行こ、次!

⒞ 振込手数料

家賃回収を不動産会社に依頼していると、振込手数料引きで家賃が振り込まれたりするんだけど、その手数料っス。
入居者から直で振込だと入居者負担が殆どですけれども。
たくさん物件もっているとチリツモなので、ぜひ経費計上しましょう!

⒟ 集金代行手数料

⒞のとおり家賃回収を依頼している場合には、不動産会社に手数料を払います。それ。
家賃の3~5%(+消費税)とか設定されていることが多いかなー。チリツモ。

⒠ 広告費・仲介手数料・契約事務手数料

まぁ、名前は色々あるけれどみんな経費になりますよ。
① 広告費・・・・・・・空き室の募集に係る費用、人気のある物件だと少なくて済むけど
② 仲介手数料・・・・・不動産会社を介しての契約の場合、紹介手数料的に払うもの。
宅建業法で家賃(共益費除く)の1ヶ月分という上限があるよ
③ 契約事務手数料・・・更新とかの事務手続きを依頼した場合だね。
ぶっちゃけフォームに打ち込むだけなので、大家自身でも???
家賃の1ヶ月分とかが多いかな。

⒡ 旅費交通費(公共交通機関)

所有物件や検討物件の視察、商談・セミナー等の電車賃など、遠隔地の宿泊費もOK
これ以降のものに共通するけど、
① 領収書など払った証拠があるか
② 目的が大家業といえるか
の2つの視点が大事!

小さいことだけど、視察時の写真を残す、セミナー会社の広告や名刺を残すなんて努力をお勧めします!申込受付時のメールをプリントアウトしておくのも良いね!
新しく購入を検討していた(結果、買っていない)の視察とかも良いことは意外と知られていないかも・・・。

⒢ 旅費交通費(車両費)

交通手段が車であれば、ガソリン代や高速代もOKですよ。
車本体の購入代金は、減価償却費を通じてですかねー。
プライベートでも使っているなら
① 大家業の時の分だけ個別経費にする。
② 全部まとめて集計したうえで、利用頻度(割合)分だけ経費にする
のどっちかかなー。

⒣ 新聞図書費

不動産投資にまつわるもののほか、経済紙もOKです。

⒤ 研修費

同上、新聞図書費とまとめても良いと思います。

⒥ 会議費・交際費

打ち合わせ、大家交流会、業者へのお歳暮など
大家ブログとか書いてるなら、書いている時に使うルノアールとかも良いんじゃない?
よくいう一人5,000円までは、会社の交際費限定のルールなので気にしないで良いよ。

⒦ 消耗品費

物件管理や確定申告のためのデジカメ、PC、ソフト代など。
金額が大きいものは減価償却費として扱います。ざっくりルールは以下のとおり。

青色申告の300万円上限とか、以上or未満とか、税込・税抜とかそういう話は割愛っス。

⒧ 通信費

2つに分けて考えよう!
① ネット完備の物件だからというネット代
全額経費でOKっス。
② 大家自身の電話代とかネット代
プライベートも混ざっているので利用頻度相当の割合分だけ(10~20%くらいとか?)

⒨ 税理士報酬

確定申告の作成委託費用だね。経費にして良いので是非払ってください。

⒩ 水道光熱費

1棟アパートを持っていると共用部や街灯の光熱費、水道代がかかるのです。それ。

払った都度でも、〇月分といった通知書区切りでもわかりやすいほうで。どぞ。

つ、つかれたー。
前回+今回の2記事で40記事すぐに書けるぜ!ってほざいてた年末の自分を張り倒したいわ。

ではではー。

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