給与所得控除の縮小、平成29年税制改正予想号

Pocket

ここ数日、日経新聞を始めとするニュースで話題となっている給与所得控除の縮減
新聞によって伝え方がまちまちですが、手に入っている情報の範囲で予想と図解

超時事ネタだし、バズらねぇかな、と期待。

1.まず新聞情報から改正案を確認

【日経新聞 2017/11/16】
財務省は2018年度税制改正での所得税改革案を与党に提案する。会社員の給与収入から差し引ける給与所得控除を縮小する一方、全納税者に適用する 基礎控除を引き上げる。年収800万~900万円を上回る会社員は増税となり、フリーランスなど請負契約で働く人らは減税。働き方の多様化に対応する措置だが、高所得者層の反発は必至で、与党の調整が難航する可能性がある。
~中略~
高い所得の会社員には負担増を求める。年収1000万円以上の人に適用される220万円の上限を188万円程度に下げる案を軸に検討する。年収1000万円の人は年10万円ほどの負担増になる可能性がある。

2.税理士なのでもうちょっと熱いソースを

税制改正は、毎年今くらいの時期に有識者で会議を行い、法案の概要を12月中旬に【平成30年税制改正大綱】として決定します。
これについて、法案を作り、国会に提出して法案そのものは3月頃に確定するという流れです。
1)内閣府 税制調査会
http://www.cao.go.jp/zei-cho/
2)自民党 平成29年税制改正大綱(昨年分)
https://www.jimin.jp/news/policy/133810.html

会議資料=改正内容ではないのですが、議題に上がっているというのは重要な検討事項であることは間違いないので、せっかく税理士ですので
新聞などの他、方向性はこちらで読み取っていったところ。。。。

  財務省的には

① 給与所得控除は昔は【低年収の20%~中年収10%~高年収の5%】だったんだよ。しかも上限76万円
高度経済成長期に40%~10%として、上限も最近まで青天井、今でも220万円だけど、昔と比べて高すぎ
② フリーランスだと実額経費しか引けないので、サラリーマン優遇されすぎ
というニュアンスがあり、、、

  日経新聞の記事を要約すると

① 会社員の給与収入から差し引ける給与所得控除を縮小する。
② 全納税者に適用する基礎控除を引き上げる。
③ 年収800万~900万円を上回る会社員は増税となる。

④ 年収1000万円の人は年10万円ほどの負担増になる可能性がある。
⑤ フリーランスなど請負契約で働く人らは減税
⑥(行間を読むと)年収800万円以下のサラリーマンは増減なし
という風に読めます。

3.平成30年税制改正大綱(の予想)

で、どのくらい増税になるかといえば

こんな感じで帳尻があうかと。

なお、課税所得の増加額は1,000万円以上は20万円UPで固定です。

ただ、税金の増加は、税率が上がっていくので

年収  900万円       30%で   3万円増税

年収 1,000万円         30%で   6万円増税

年収 1,100万円~1,200万円 33%で6.6万円増税

年収 1,200万円~2,200万円 43%で8.6万円増税

年収 2,300万円~4,300万円 50%で 10万円増税

年収 4,300万円超      55%で 11万円増税

といったイメージとなります。

4.フリーランス(自営業)の方は少なくとも節税になるらしい

自営業の方は、実際の経費で計算するので、給与所得控除の縮減は関係せず、基礎控除の増加分、減税になります。

現在の予想通りであれば、基礎控除増加分12万円×その方の税率 分だけ、税金が少なくなるはずです。

5.関係ないけど、平成30年度税制改正と考えたときの突っ込みどころ(源泉徴収の件)

サラリーマンの給与に対する所得税は、毎月の給与から天引きされていて、その天引き額も現在の税制に併せたものになっています。

平成30年の給与天引きは平成30年1月から始まるのに、改正法案成立は平成30年3月くらい。。。。

年末調整でむりやり辻褄合わせるってことなのかな・・・・・???

と、今日書きたいことはそんなところです。

本日の編集後記
・・・・・・・・・・・・・・・・・
Googleクロールに登録するという
事をようやく知りました。
ようやくサイト名検索に対応した訳です。

本当は、この記事の段階で問い合わせフォームを完成させたかった。

どっかの記者から問い合わせくるかもしれないのに・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

Comments

comments

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加